おなまえ。

・嘘と真実と(現代ファンタジー・完結)

自らが平々凡々な存在であることを自らで分かっている。
平均的な人生を送り、平均的な死を迎える。その間にあることが当人にとってどれだけのものであろうとも、他者から見れば平均的なものでしかないのだろうと思っていた。
静井鳴雪もそのことに疑問も不思議も無かった。
だからその日も当人にとっての一つのイベントを前にして、平均的に緊張をし、期待をしていた。
その直前に聞いてしまった一言。

「世界を救ってくれない?」

鳴雪の平均的な世界はただその一言で変貌する。
四月一日。誰もが嘘を許される日に、それは起きる。

幕前 1
第一幕:世界のあれこれ 1 2 3 4
第二幕:世界に溢れるもの 1 2 3 4 5 6 7 8
第三幕:君が知る世界 1 2 3 4 5 6
幕後 1

おなまえ。
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