おなまえ。

誰かの想いがあれば物語はそこにある
異なる場所 異なる時間
必要なのはその想いだけ

とある星のあり方(SF・完結)

過去があるからこそ現在がある。それが自ら知らない過去であろうとも。
過去に選択した者たちは選択したからこそ、揺るがず自らの役割を果たす。
知らぬ過去の上に立ち、現在を生きる者たちは揺るぎ迷いながらも選択していく。
過去から現在へと繋がるように、現在から未来へと続くからこそ。

生者のイキカタ(ファンタジー・完結)

国を失い、追われる立場となった姫はただ一人の騎士を伴って逃亡の途上を行く。姫はもう誰も巻き込みたくないからこそ、騎士は不確定要素を排除したいからこそ、誰にも会いたくなかった。
当ても無く彷徨うだけの男は、過去において決定的に成り損なった故に誰とも関わりたくなかった。
しかし、望みに関わらず、思惑を無視するように、出会いは果たされる。
誰もが望まなかった出会いから望む先へと進む物語は始まる。

担い手(現代ファンタジー・完結)

かつてと語られる過去において、魔法はその利便性から科学に敗北し、人々の記憶から消えていった。
そうして科学は、人々の日常を守り、支え、そして発展させる役を担った。
しかし、それは決して魔法という存在の否定ではなかった。世界に確かに魔法は存在し、干渉している。
魔法使いと呼ばれる彼らもまた日常の守護の役を担っているのだ。
だからこそ、誰もが自らの役を果たす物語が今始まる。

ある日の担い手(現代ファンタジー・完結)

先日の事件から僅か数日。日常はやはり日常としてそこにあった。
しかし、三条由里夏は自らが違う日常を歩んでいることを自覚する。
何故ならば魔法使いの門を叩き、そして踏み入れたのだから。

強者の世界(ファンタジー・完結)

どうしようもない弱者であることを男は理解していた。それでも何か変わるのではないかと淡く消極的な願いだけが胸にあった。
そんな折、いつものように消極的に日々を過ごしていた男の前に女の形をした厄介ごとが現れる。
望む望まないに関わらず、巻き込まれ、事を起こしてしまった男と女は逃走を余儀なくされる。
そうして逃走の果てに辿り着こうとする物語が今始まる。

嘘と真実と(現代ファンタジー・完結)

自らが平々凡々な存在であることを自らで分かっている。
平均的な人生を送り、平均的な死を迎える。その間にあることが当人にとってどれだけのものであろうとも、他者から見れば平均的なものでしかないのだろうと思っていた。
静井鳴雪もそのことに疑問も不思議も無かった。
だからその日も当人にとっての一つのイベントを前にして、平均的に緊張をし、期待をしていた。
その直前に聞いてしまった一言。

「世界を救ってくれない?」

鳴雪の平均的な世界はただその一言で変貌する。
四月一日。誰もが嘘を許される日に、それは起きる。

いつかとかつて(ファンタジー・連載中)

「お前が俺の守れないものを守るのならば、俺はお前を守る」

双色の勇者と呼ばれた時代は、かつてと語られる時代のものとなった。
時代は移り変わり、人々は時代に取り残された者など忘れ去り、現在を生きている。
そしてかつてを生きたアズールは、現在にとっては完全な異物だ。
仲間が逝き、友が去り、自らすら変質してしまえば絶望だけが残る。
だが死すら許されない状況を後悔することさえ出来ない。
ただ流されるまま、新たな出会いに導かれるように戦いへと足を踏み入れる。

何故ならば、全てがどれだけ変わろうとも、かつて望んだことに嘘はないのだから。

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